12 あるがまま

1 「あるがまま」の意味
 ここで「あるがまま」とは,あなたが関心を向けている人を“あるがまま”に受け入れることを意味します。

2 突然の不和
 仲のよかった者同士が,あるときを境に,突然不和になり,以後交際もしなくなる,ということは,人と人の間で,よく起こることと思います。
 その原因の多くは,仲の良かった相手の,どこか一部に,あなたの気に染まないことが生じ,その気に染まないことを,その相手に伝え,相手にその部分の取りやめ,あるいは,修正を求めること,にあるように思えます。

3 取りやめや修正を求められる立場
 自分の生き方を生きている人が,その中の一部について,仲の良い人から,その部分は良くないと指摘され,その取りやめや修正を求められたとき,その生き方に反省を加え,それを取りやめ,あるいは修正をしていく,という人は,決して多くはいません。
 多くの場合,反発,嫌悪の感情が,先に立ち,仲の良かった人の言を,素直に聞きいれる,ということは少ないと思います。
 その言が,善言であると分かっていたとした場合でもです。
 ましてや,その言が,善言と思われないときは,なおさらです。

4 その生き方をありのままに受け入れること
 あなたが,仲の良い相手の生き方の中に,何か気に染まないことを感じたとき,その気に染まないと感じたその部分も,その仲の良い相手の生き方だと,認めてあげてはいかがでしょうか?
 人には,人の生き方がある。
 人には,人の価値観がある。
 自分も,自分の人生を,自分の価値観に従い,生きている。
 自分の価値観で,人を量ってはいけない。
 仲の良い,あの人の中の,あの部分は,自分の気に染まない部分だが,それも,その人の生き方だ。
 その人の生き方として,受け入れよう。

 このような発想を持てば,世界が広くなる,ように思えます。